人が旅に出る時。
その時、どんなことを思って、空港の発着ロビーを後にするのでしょうか。
これから目にする旅先での景色や、まだ見ぬ出会い、初めての経験に思いを馳せて。
いつもより少しだけ早い心臓の音は聞かないふりして、平静を装いながらもそわそわしながら、旅先へと向かうのではないでしょうか。
少なくとも、私はそう。
その土地だからこそ出来る、特別な体験。
本日は、グリーンランドで叶う最高の体験、犬ぞり体験についてご紹介します。
【その歴史は3万年以上!人とともに紡ぐ犬ぞりの歴史】
犬ぞりの歴史は古く、およそ30,000~35,000年前のモンゴルではすでに存在していたと言われています。
寒さに強く、持久力に優れた犬ぞりは、人や物を運ぶ優れた移動手段として人間の暮らしに大きな利便性をもたらしました。
また、人間によく従いなつく犬の特性、さらには緊急時人間や他の犬の食糧にもなり得るという点においても、犬ぞりの存在はとても大きなものでした。
【今でも重要な移動手段の1つ】
グリーンランドでは、犬ぞりは今でも重要な移動手段の1つとして大活躍しています。
グリーンランドは、町や村が道でつながっていません。その間の移動は、飛行機やヘリコプターといった文明の利器か、昔ながらの犬ぞりを使って移動します。
【狩り・探検・ツアー】
犬ぞりの目的は、ただ移動手段として、というだけではありません。
氷の割れ目を避ける能力に優れているそり犬は、狩猟や北極や南極地方の探検の際にも多く用いられてきました。
また、今では犬ぞり体験ツアーや犬ぞりレースなど、観光ツアーとしても用いられることが増えてきています。
【犬ぞりのつなぎ方】
●タンデムタイプ
ラインタイプとも呼ばれるこのつなぎ方は、そり犬たちを一直線につなぐタイプです。
例えば森の中など、険しい地形を走るときに適しています。
森の中を走る犬ぞりにとって一番重要なことは、ずばり絡まらないこと。そのため、一列に並ぶタンデムタイプが有効とされています。
●ファンタイプ
イヌイットに古くから伝わるつなぎ方で、そり犬たちを扇形につなぐタイプです。
開けた地形を走るときに適しています。グリーンランドは、こちらのファンタイプでつなぎます。
氷の平地を走る犬ぞりにとって一番重要なことは、1匹が裂け目に落ちても全員が巻き添えにならないようにし、落ちた犬を助けられるようにすること。そのため、そりに対して放射線状にそれぞれがつながれるファンタイプが有効とされています。
そりの音と犬たちがかける音。そしてふと横を向くと、見たこともないような真っ白な世界が映画のワンシーンかのようにただただ美しく、流れていきます。
その光景、肌に感じる大自然は、現役で犬ぞりを用いるグリーンランドだからこそ出来る体験。
犬と人間の信頼関係。真っ白な世界での、感動的な体験を、あなたも一度、体感してみてはいかがでしょうか。
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