グリーンランドの人々はかつて氷河を使って季節を区別したり、町を特定したりしました。氷河は確固とした存在感であり、グリーンランドの文化と力強い自然とを結びつけるものでした。メディアはグリーンランドの氷は溶け始めていると報道しており、もちろんそれは正しいのですが、グリーンランド氷床がある限り、北極海に氷河は存在し続けるでしょう。
氷河は世界の中心
グリーンランド西海岸沿いにある絵に描いたような氷河は北グリーンランドの氷河が裂けてできたものであり、それらは同じ名前を持っています。
センメック・グヤスルック(Sermeq Kujalleq)という世界で最も早く流れる氷河のおかげで、グリーンランドの最も大きな氷河の塊はイルリサット・アイスフィヨルド(Ilulissat Icefjord)にあります。「世界の氷河の中心」という言葉の通り、イルリサットには何千もの氷河があり、年中ハイキング・セイリング・上空から見ることができます。
そこからやや北に行くと別のセンメック・グヤスルック氷河はカナックを訪れる人々に感動的な氷河の景色をもたらしてくれます。ここでは人々は確かに氷河の移ろいによって季節を当てることができます。春には東の地平面に細く白い氷河が発達し、夏には港で海へと流れるのを待つ積み重なった氷河が見られます。そして冬になると海で犬ぞりや海釣りに最適な氷河が形成され、次の年まで氷河はそこにとどまり続けます。
グリーンランドの氷河のハブ
東グリーンランドでセンミリックフィヨルド(Sermilik Fjord)はタシーラック(Tasiilaq)からの山を取り囲むようにそびえており、春の雪解け時に氷山の一部となります。多くの氷河の横切ることになるため、チニツキラーク(Tiniteqilaaq)の町へ向かうまでの船旅は静かなセイリングよりもスリリングなものになるかもしれません。しかしご心配なさらずに。別の交通手段としてヘリコプターがあり、上空からフィヨルド全体を眺めることができます。
ヌーク(Nuuk)やパーミウ(Paamiut)も氷山を含んだ固有のフィヨルドを持っています。氷河が海水と出逢うところでは必ず氷山があるという黄金ルールを忘れないようにしましょう。
南グリーンランドは2つの自然現象が見られることから氷山にとって特別な場所です。南グリーンランドのブルーアイスは荒々しく流れ、緑豊かな丘を背景に活発に動いています。ナノッタリック(Nanortalik)やカコトック(Qaqortoq)のような南グリーンランドの町ではこの町特有の大きな氷の塊が見られます。氷河が削れてできた氷山とは違い、この凍った海水は東海岸から流れ着いてきたものです。
- グリーンランドで出来る氷には2種類あり、氷河が裂けてできた淡水の氷山と海水が固まってできたものとがあります。
- イルリサット・アイスフィヨルドはユネスコ世界遺産に登録され、グリーンランド最大の氷山が形成されています。
氷山を間近で眺める
セイリングは氷山を見ると最も人気で心地の良い方法ですが、せっかくですからもっと冒険心をそそるような方法をとってみませんか?グリーンランドの冷水へカヤックを使って渡り、氷山の中を流れながら北極のエネルギーを吸収しましょう。
もしくは氷山の回りをスキューバダイビングするのもおすすめです。水面下に広がる氷山の大きさを目の当たりにしたり、手の届くほどの距離に広がる海中の世界に目を向けてみたりしてみましょう。その日の終わりに、海に浮かぶ氷山を眺めながら、自分がほとんどの人がなし得ていない観察のしかたをしたのだと振り返れば、本当に現実だったのかという錯覚を覚えることでしょう。
- 海面に浮かんで見ることが出来る氷山は全体の10%と言われています。
- 氷山は白や青、時には暗いストライプ模様にも見えます。
- 氷山の中に空気が少ないために青く見え、白いものは多くの気泡を含んでいたり、氷面が雪で覆われていたりするものです。暗いストライプ模様は陸から海へ氷河が流れる際についた泥などが原因です。
氷山を体験できるベストシーズン
5月〜8月がピークシーズンですが、その直近と直後も北から南まで氷山の最高の眺めが楽しめます。南グリーンランドの氷山は北グリーンランドのものよりもやや小ぶりですが、どこに行こうとも氷山の眺めは格別でしょう。
冒険度
氷山は海をただ漂っているので、楽しむのに特別な条件はありません。大切なのはあまり近づきすぎないことですが、地元ガイドなどがこのことには注意してくれるでしょう。
引用元URL
http://www.greenland.com/en/things-to-do/nature-experiences/icebergs-in-greenland/
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