氷河期を生き抜いたジャコウウシのすべて 〜グリーンランドのワイルドライフ ジャコウウシ編~

マンモスと同時期から生き続けるジャコウウシを見よう!

グリーンランドで見ることのできる、いくつかの野生動物の一つにジャコウウシがいます。その歴史はなんとマンモスと同時期に生きていたというから驚きです!マンモスは絶滅しましたが、現代まで生き続けている貴重なジャコウウシ。その生態を探りつつ、ジャコウウシに出会えたときに見るべきポイントなどもご紹介しましょう。

極寒の地で生きていくための外観的な特徴

ジャコウウシを実際見ると、モフモフした岩が動いているように見えるかもしれません。そのモフモフは実に優秀な防寒機能を持っていて、厳しい寒さに耐えなければならないグリーンランドで生き抜くために必要な装備なのです。モフモフの中身は2重の体毛という構成で、皮膚に面してウール状の毛、その外側は黒く長い毛でおおわれています。
見るからに暖かそうなその姿、実際、ジャコウウシの毛で作ったウールはとても暖かく、カシミヤやアルパカよりも高価だという事です。この2重になった毛は、夏が来ると下のウール状の毛が抜け落ちて、表面の長い毛だけになり、体温を調節しているそう。そして原住民であるイヌイットは、ジャコウウシの頭数を減らさないように夏に自然と生え替わる産毛だけを拾い集めて紡むぐそうです。自然を壊さずに共生する姿、見習わなければ、ですね。そのようにして取れたウールですから、その希少価値は高く、その商品は「キヴィアック」と呼ばれて、高級品として知られています。

長い毛と並んでその外観の特徴と言えるのが、半月状に額から伸びたツノです。ジャコウウシは、一頭のボスである雄がたくさんのメスと子供を率いた群れを作ります。そして年間を通してオス同士は群れのボスの座を争って、戦います。その戦いに活躍するのがこのツノです。全速力で突進し角を何度もぶつけ合うその姿は迫力満点です。

群れで生活するから、たっぷり見れる!

ジャコウウシは一頭のボスが多くのメスや子供を引き連れる、群れで生活しています。メスは妊娠期間8カ月で子供を産み、生まれた子供は生後数週間で、群れの移動のスピードについて行けるほど歩けるまでに成長します。ジャコウウシの群れはとても協力的で、その数で外敵から身を守っています。オスは大きな角を持っていますから、万が一攻撃されても戦うだけの武器を持っていると言えますね。ただ、群れの全てを守れるわけではなく、外敵は一番弱い子供を狙ってやってきますから、チームワークが必要になるという訳です。そして悲しいことですが、中には、年老いてしまい、群れの行動についていけなくなる年老いたものも、出てきます。そうした個体や、群れで動くジャコウウシも、餌の少なくなる冬には、エサを求めて人の住む町の近くまで来ることもあるので、見れるチャンスは人里にもあるということですね。
また、カンゲルルスアーク周辺では、実に1万~2万頭弱群生していると言われており、現地ではジャコウウシやトナカイ等を見つけに行く、ツンドラサファリというツアーなども人気ですので、ツアーでジャコウウシの群れを発見したら、そんな家族、仲間で協力し合っている姿が見れるかもしれませんね。

ジャコウウシの名前の由来は?

ジャコウウシのジャコウは麝香という香水にも使われる材料からきています。もともと、麝香は、麝香鹿という鹿の雄の腹部にある香嚢(ジャコウ腺)から得られる分泌物を乾燥した香料・漢方薬の一種で、古くから薬や、香水として使われていたそうです。ムスクという名前の方が皆さんの聞き馴染みはあるかもしれないですね。でも実はジャコウウシからは麝香は取れません。ではなぜ、麝香という名前が付いたのでしょうか? その訳は、ジャコウウシもジャコウに似た強い匂い成分を持っているから、だそうです。実はその匂い成分、繁殖期の雄が出すということで、麝香と同じ匂いではないのですが、強い香りがするということから、この名前が付いたそう。一度是非、どんな香りか試してみたいですね! 但し、尿と共に出されることが多いらしいので、リスクを覚悟した方がいいかもしれません!

実は食用としても利用されてきたジャコウウシ

食糧が少ない極寒の地、グリーンランドでは食用としても利用されれていたようです。一時期乱獲による数の減少が問題になったこともあり、現在は地域によっては捕獲量が規制されているところもあります。食用として利用されているようですが、やはりそこは野生動物。獣臭さはかなり感じるようですので、人によっては注意が必要かもしれないですね。
私たち日本人は牛や豚、鶏などになれているので、調理方法を工夫する必要があるかもしれませんが、最近はラム肉などもメジャーになってきたので、意外にハマる人もいるかも?!

守っていきたい、貴重な野生動物たち

氷河期時代を乗り越えて、絶滅せずに現代まで生き延びてきたジャコウウシ。マンモスのように巨大な哺乳類は様々な自然発生的な外的要因に適応出なかったようですが、体のサイズも良かったのかもしれませんし、先ほどご紹介した2重の毛で寒さをしのいだり、少ない食糧で生き延びることが出来るなどの特徴を活かし現代まで生き延びたのでしょう。一時は乱獲でその存続が危ぶまれてしまったジャコウウシ。3万年も続く種を、私たちのエゴで絶滅させないようにしないといけないですね!

参考
https://visitgreenland.com/about-greenland/animals-of-greenland/

mayu
旅好き。飛行機大好き。海大好き。 食べ物が美味しかったところにはまた行きたい!!みなさんが家を飛び出し、旅にでたくなるような記事を作って行きたいと思います。

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