日本から遥か離れた北の大地、グリーンランドや北欧に暮らす「イヌイット」
写真を見ると、なぜだか親しみのある顔、顔、顔。
私達日本人の顔に似ている・・・・・・?
それもそのはず、イヌイットは日本人と同じアジア人種「モンゴロイド」なんです。
こんなにも遠く離れた距離に、私達と似た顔の人々がイヌイットとして生きている。
そう考えるだけで、なんだか神秘的なロマンを感じてしまいます。
しかし、驚くことなかれ。イヌイットにはその他にも驚くべき真実が隠されていました。知れば知るほど面白いグリーンランドのイヌイットの暮らし、今回はイヌイットの隠された食生活の秘密に迫ります!
【何を食べて暮らしているの?】
イヌイットの暮らす土地は、ご存じの通り極寒の地。ということは、農業で作られるお米や野菜、果物、穀物などの農作物を作ることはなかなか難しいんですよね。では実際には、なにを食べて暮らしているかというと
・アザラシ、セイウチ、クジラなどの海獣
・ホッキョクグマ、トナカイ、ウサギなどの陸上動物
・タラなどの魚介
・鳥
などを食べています。
これらを見て何か気づいた方もいるはず。
そう、彼らは野菜や果実を摂取できる環境下ではないため、食事の中心は「肉」。それもかなりの比重の肉食生活を送っているのです。
【忘れちゃいけない「キビヤック」の存在】
みなさん、「キビヤック」って聞いたことありますか?
一言で言ってしまえば、伝統的な漬物、発酵食品の一種なんですが、
「漬ける物」が、まぁすごい。
簡単に言うと、
アザラシの中に、アパリアスと呼ばれる海鳥を詰め込んで、地中に長期間埋めて熟成させた食べ物のことを言います。
アザラシの中に詰め込むとういことは、当然アザラシのお肉や心臓は取り出して、食べます。(※ちなみに、皮下脂肪はこの時アザラシの中に残すのだそう)
そこに、捕獲して1日ほど放置して冷やしたアパアリスを詰め込む。
袋状になったアザラシの中に、そのままアパアリスと詰め込んで縫合するのですが、驚くのがアパアリスの量!!
なんと、一匹のアザラシの中に、数百羽詰め込むんだそう・・・・・・。
アパアリス数百羽入りのアザラシを地面に埋めて2か月~数年間熟成。そうして出来上がったものが
「キビヤック」なのです。
このキビヤック、臭いは非常~にくさいそうですが、味は非常に美味なんだとか。
そして、このキビヤック、イヌイットにとってとても大切な役割を担っているのです。
もともと肉が中心の食生活のため、ビタミン摂取量が少ないと言われているイヌイット。
しかし「キビヤック」には、イヌイットが不足しがちのビタミンが豊富に含まれているのです!
その秘密が、「発酵すること」なんですね。
しっかりとした理由があって、長期間発酵させて熟成させていたのです。生活の知恵って、すごい。
この「キビヤック」、誕生日や結婚式、成人式やクリスマスなどのおめでたい席で食べられるそうです。
【肉食なのに、健康?】
キビヤックによってビタミンの一部を摂取していることが明らかになったイヌイットの食事生活ですが、驚くのはまだまだ早い!
野菜はほぼ摂取せずに肉食中心の食生活と聞くと、あまり健康的なイメージはありませんよね。
でもここに、興味深い事実が。
イヌイットの特徴的な食生活は、世界的に健康によいと言われているのです。
というのも、なんとイヌイットには急性心筋梗塞、ガンや糖尿病などの疾病が少ないのが実証されているのです。
かなりの肉食なのに、なんで?
誰だって、そう思いますよね(苦笑)
グリーンランドのイヌイットから発見された驚くべき真実。
健康を手にする為、今世界中で注目されている、あるものとは?!
次回完結、「グリーンランドのイヌイットから分かった真実。」
いやぁ。食文化って、すごいです。
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