牧羊と農業の歴史ある地 カッシアースック(Qassiarsuk)

牧羊と農業の歴史

千年前、赤毛のエイリーク率いる古代スカンジナビアの人々が今日のカッシアースック(Qassiarsuk)に入植しました。伝説によると、赤毛のエイリークは生まれ育った故郷ノルウェーに思いを馳せ「急な丘」という意味のブラッタフリード(Brattahlíð)とこの地を名付け洗礼しました。それまで彼らは、フィヨルドで農法を確立していました。

今でもカッシアースックの産業の中心は牧羊で、9世紀終わりに古代スカンジナビアの人々が放牧した同じ地で現地の人々は今も放牧し、羊たちも当時と同じ河川敷で育っています。

この地での牧羊では特別なコミュニティの絆の強さを感じることでしょう。居住地に住む人々と郊外の農家との密接な関係を見ることができます。

郊外の農家と現代との結びつき

居住地から砂利道を走り続けると、本当の意味での僻遠というものを体験できます。特にタシウサック(Tasiusaq) や ヌナターク(Nunataaq)はカッシアースックから西へ1日ハイキングしてやっと辿り着く場所で、氷冠からの氷山が海へとなだれ込むフィヨルドの端に位置します。

しかし、地元の人々はインターネットがつながっており、衛星テレビを見て、輸出に適した現代的な農業を営んでいます。子どもたちは居住地にある名のしれた学校へと通わせ、南グリーンランドを何年か去ることを意味しながらも、次の世代の成長と教育に関して考えているのです。

 

カッシアースックに住んだ古代スカンジナビア人

カッシアースックは古代スカンジナビア人達の要塞があった場所です。北アメリカ大陸初のキリスト教教会を建てた場所であり、この力南グリーンランドの農業は広がっていったのです。

過去と現在を見守るかのように、目立つ場所にレイフ・エリクソンの像が建っています。デンマークではレイフ・エリクソンは通称「幸運なるレイフ」、もしくは赤毛のエイリークの息子として有名です。彼が初めて西へと航海し北アメリカを発見してその土地をビンランドと呼びました。南グリーンランドでは依然として彼の功績が讃えられています。

カッシアースックは南グリーンランドの古代スカンジナビア人のランドマークとして重要な場所と成っています。それは彼らの遺跡が現代でも街並みの中に溶け込んでいるからで、再建設中のトォーヒルデのキリスト教会(Thodhilde’s Christian church)や隣接するロングハウスを見ていると、グリーランド特有の歴史を感じることができるでしょう。

  • カッシアースックは1924年に羊牧場としてオット・フレドリクセン(Otto Frederiksen)によって創立されました。彼の子孫の多くが依然としてこの地に住んでいます。
  • 赤毛のエイリークと彼の妻トォーヒルドゥル(Thorhildur)は982年にこの地に入植し、この地に北米大陸で初のキリスト教教会を建立しました。
  • カッシアースックには食料品店とカフェがあります。

カッシアースックでのハイキングと自然体験

フィヨルド保全のために木の植生は制限されていますが、南グリーンランドの風景は西ノルウェーに幾分似ています。

カッシアースック周辺の山々はハイキングに最適で、100kmもの砂利道を進んでたどり着くタシウサック、ヌナターク、シスリシット(Sillisit)、 コルソルトック(Qorlortoq)そして イピウタック(Ipiutaq)での牧場では望めば宿泊することも出来るでしょう。

グリーランドでの典型的な旅の一つはカッシアースックから60kmの道のりをハイキングしてナーサックまで向かうことです。道中は歩きやすい砂利道を進み、羊牧場に宿泊して、古代スカンジナビアの遺跡の残る山岳地帯へと入っていくことになります。

  • カッシアースックと園周辺には120kmにも及ぶ砂利道が広がり、ハイキングに最適です。
  • 周辺に羊牧場が点在しているため、この地域には蚊がいません。
  • カッシアースックでは毎年レイフ・エリクソン・マラソンを主催しています。

 

アクセス手段

カッシアースックはナーサースァックの国際空港から半日の船旅で辿り着く場所にあり、カッシアースックからはイガリク、ナーサックそしてカコトックへのアクセスに便利です。ブルーアイスエクスプローラ社の定期船が夏の間はコペンハーゲン−レイキャヴィークに合わせて就航しています。

引用元URL
http://www.greenland.com/en/destinations/south-greenland/qassiarsuk/

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