グリーンランドと言えば・・・・・・?
その質問に、
【それはやっぱり、オーロラでしょう!】と答える人って、結構多いのではないでしょうか。
見る人全ての心を魅了する、空のカーテン、はたまた天女の舞と謳われる、オーロラの美しい神秘的な姿。
邪魔する物は何もない満点の星空の中を、自由に舞う美しい姿。幻想的なその光景を、いつか必ずこの目で目撃したい。
でもその前に。そういえば、オーロラって、オーロラってことしか知らないということに気づいてしまったのです。
今日はそんな、実はあまり詳しくは知られていない、美しきオーロラにスポットをあててご紹介していきます。
【オーロラって?】
オーロラの名前の由来は、ローマ神話に登場する、夜明けと希望をもたらす女神「アウローラ」からきていると言われています。
昔の人々は、天空に描き出される神秘的かつ魅惑的な光を、たくさんの伝説で語り継いできました。そして近年明らかにされてきたのは・・・・・・
オーロラの光は、太陽から放出される電子(プラズマ)が、地球の磁気圏に入り込み、磁力線に沿って加速したものが極地の大気と衝突して発せられる光なのです。つまり、あの柔らかなカーテンのような光は、放電現象によって発生したもの。
こういってしまうと、なんだかとても現実的に聞こえますが、その光の様子は、その時その時にしか見ることのできない、とても貴重な体験だということも、まぎれもない事実です。
【オーロラオーバル(ベルト)】
統計的にオーロラを良く見ることが出来る場所のことを、オーロラオーバル(オーロラベルト)と呼びます。グリーンランド南部に、このオーロラオーバルが通っています。つまり、グリーンランドではほぼ1年中毎日オーロラが出現しているということ!
白夜以外の季節には、かなりの高確率で、オーロラを見ることが出来ます。
一番良く見ることの出来る季節は、晩秋から早春にかけての晴れた夜空。
オーロラを目的にしていくのなら、是非この季節に行かれることをおすすめします。
【オーロラ可視率、世界最高レベル!】
グリーンランドの他にも、オーロラを見ることが出来る国はカナダやアラスカ、北欧などがあります。
その中でもグリーンランドは、オーロラの可視率が世界最高レベル。その要因は、なんといっても、抜群の晴天率にあります。そして、湿度が低いため、オーロラを遮ってしまう雲が現れることが少ないというのも要因の1つです。
【季節によっての服装は?】
夏・秋:日中は日本の冬格好を準備すればOK。特別な防寒具は不要ですが、ダウンジャケットの重ね着やスキーウェアー、ホッカイロなど、できるかぎりの寒さ対策は必要です。
冬:冬は、当然ですがやはりとても寒い。氷点下になるので、夏・秋以上のしっかりとした防寒具が必要です。マフラーや手袋、耳あてなども必須!です。
【グリーンランドとオーロラの関係】
グリーンランドでは、オーロラのことを「アーサーンネッ」と呼ぶのだそう。この言葉の意味は、「球技をする人」。たくさんの神話に語り継がれてきたオーロラ。グリーンランドの神話では、オーロラは、天に昇った人々の魂が、アザラシの頭の骨でサッカーをする時に現れると語り継がれているのです。遥か遠い昔、球技をする人のように見えたオーロラは、その日から「アーサーンネッ」となったのでしょう。
赤・緑・白・黄色、刻々とたおやかに変化するその美しさ。大自然を舞台に、艶やかに美しく、天を舞います。その姿をある人は天女と呼び、ある人は空のカーテンと呼び、そしてある人はアーサーンネッと呼びます。呼び名は違えど、その壮大な美しさは、ずっと変わることはありません。
グリーンランドの手つかずの大自然の中で、あなたもオーロラを、鑑賞してはみませんか?