ホッキョクギツネと言えば、白? いえいえ、青いホッキョクギツネもいるんです。
白くてふわふわした、ホッキョクギツネは小さくて愛らしいですね。でも実はグリーンランドには白と青という2種類のホッキョクギツネがいるんです。今回はホッキョクギツネの生態や、白と青の2種類の見分け方、また、どこで見られるかなどをご紹介しましょう。
グリーンランドに生息する白と青のホッキョクギツネの見分け方!
まず大きな違いは毛の色です。夏の間の毛の色はほとんど変わらないのですが、冬の間の毛が、シロホッキョクギツネは真っ白な毛なのに対して、アオホッキョクギツネは顔や首周りに少し灰色がかった毛になるのが特徴といえます。
寒さに強いホッキョクギツネは-80度でも耐えられる?!
キツネというと、個人的な感覚でネコ科だと思っていたのですが、実はイヌ科なんです。そして極寒の地で生きていくために、ホッキョクギツネはイヌ科の中でも特に、全身が厚い毛でおおわれていて、その毛は足の裏にまでも!その毛の多さもあって、ホッキョクギツネはずんぐりむっくりと可愛らしい姿なんですね。
そして、その毛の多さで、ホッキョクギツネはとても寒さに強いのです。その強さは、マイナス50℃の氷原でも生息が認められており、ある実験では、マイナス80℃に下げた条件下でも耐えられるほどなのです。
そして、その寒さの中でも冬眠することはなく、巣の中で天候が回復するのを待っているということです。
ホッキョクギツネのファミリーとその暮らしは?
先ほど、巣の中で寒さをやり過ごすと、ご紹介しましたが、ホッキョクギツネの巣にはとても特徴があります。丘のような少し高台に網の目に広がって作られます。そして入り口は4か所から8か所と言われています。色々なところから出入りできるのは便利ですね。また、年を追うごとに広がっていき、多世代にわたって使われるということです。住宅事情の厳しい日本人には羨ましい話です。
ホッキョクギツネの家族構成は、通常は一カップルごとに生活する、一夫一婦制ということで、繁殖期は4~7月、妊娠期間は2か月ほど。通常は5匹ほど子供を産むそうですが、最大20匹産んだという記録も残っているということです。少子化の現代では羨ましいと言えますが、さすがに20人はお母さんも大変そうですよね。
温暖化の影響と、ホッキョクギツネの寿命
ホッキョクギツネは、極寒の地でも特に寒さに強いと先ほどお伝えしましたが、やはり、その厳しい生活環境のせいか、寿命はとても短く、3年から5年と言われています。一般的には、絶滅危惧種ではありませんが、地球温暖化の影響は、彼らの環境にも多く
関係しています。ホッキョクギツネの生息数は、主な餌となる、レミングというげっ歯類の生息数と深く関係があるそうなのですが、そのレミングの巣穴が、温暖化によって溶けた水分により崩壊し、数が減少していることが原因で、ホッキョクギツネの数も減少の傾向にあるということです。様々なグリーンランドの動物を紹介してきましたが、温暖化がグリーンランドの生態系に与える影響はとても深刻です。豊かな自然を守るために、今一度、私たちも、自分たちの暮らしぶりを考え直さないといけないでしょう。
参考
https://visitgreenland.com/about-greenland/animals-of-greenland/
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