アザラシといえばごまちゃん!? だけではない、アザラシの魅力をお伝えしましょう!
日本に住んでいても、動物園や水族館でその愛らしい姿が大人気のアザラシ。特に子アザラシの人気は絶大ですよね。数年前には、関東の普通の川に流れついてしまったアザラシの姿を見に、結構な人が集まっていましたし、テレビでも連日報道されるほど人気者になっていました。でも、ひとくちにアザラシといっても、実は19もの種類に分類されるそうで、今回はグリーンランドで生息している種類を中心にご紹介していきましょう。
グリーンランドに生息するアザラシは5種類! 見分けがつくかな?
グリーンランドに生息するアザラシは5種類といわれていますが、今回はその中でも多くを占めるメジャーな3種類についてご紹介していきましょう。
ワモンアザラシ
ワモンアザラシの特徴はなんといっても、その子供たち! 純白の毛に覆われたその体はまるでぬいぐるみのようです!
外見的な特徴として大人になると、体毛は輪っか状の模様ができることから、日本名は輪紋海豹というのですね。
また、アザラシとしては比較的小ぶりだそうで、体重は50キロから100キロほどだそう。春ごろに出産、子育ての時期がくるそうなので、あの純白のかわいいアザラシを見るなら、春がねらい目かもしれませんね! ただし、氷上では保護色になっているので、よーく目を凝らさないと見逃してしまうかもしれませんよ!
タテゴトアザラシ
ハープシールとも呼ばれますが、これも体毛に、ある模様がハープのように見えるからということです。この模様はやはり大人になってから現れるので、子アザラシは真っ白です。この白さは、氷の上で外敵から見えないようにするためになっているのでしょうが、そんな自然の摂理なんかどうでもよく、かわいいです! そして繁殖形態は体内で卵を孵化させて栄養を与えてから体外に出すという、胎生と呼ばれる形態で、2~3月頃流氷の上で出産するそうです。タテゴトアザラシはグリーンランドで一番見られる種類だそうですので見られるチャンスも多そうです。大体5月頃にニュージーランドから移動してくるそうで、群れで遊んでいる姿が見られることもあるそう!
ズキンアザラシ
アザラシの中でも、巨大なズキンアザラシ。その体長は2-3m、体重は200-400kgということですから、圧倒されますね!また、このズキンという名前も、その外見的な特徴からきているのですが、こちらはオスだけにある特徴です。ズキンアザラシのオスは繁殖期になると、メスへのアピールや、ほかのオスとの戦いに使う体の部位があります。なんと、鼻の中に袋を隠していて、それを膨らませ、外に出し、どれだけ大きいかということを競うそうです。そして勝ったオスがメスを手に入れることができるとか! 体の美しさを競うというのはほかの動物でもよく聞きますが、この鼻の袋が膨らんだ画像は……。なかなか、ユニークだと思います。これを生で見られたら、すごく貴重な体験でしょうね!
私たち人間との関係は?
グリーンランドで暮らす人々にとって、アザラシははるか昔から貴重な栄養源でした。アザラシの油は、固形のものと液体のものがあり、固形のものは干した魚と一緒に食べたり、液体は燃料にしたり野菜と和えたりといった方法で使います。もちろん肉も食べます。調理法はシンプルに茹でただけでもとても美味しいとか。
そして毛皮。これはイヌイットの人たちの冬の間の防寒服としてとても重宝されるのだとか。現在ではヨーロッパなどでは、アザラシの毛皮の流通は禁止されているのですが、一部の国ではまだ、アザラシの猟が禁止されておらず、子アザラシが大量に乱獲されているそうです。この猟の方法はというと、銃で撃たれたり、こん棒などで殴られ、殺されたアザラシは、毛皮だけをはがれてあとは、そのあたりに放置されるという非人道的な方法だそうで、世界中で問題になっています。
イヌイットの人たちが動物たちと共生し、必要なものを必要なだけいただくという方法で猟をしているのとは、違いますよね。少しでも早く人間のエゴによる猟がなくなるように、私たちもできることをしていかないといけないですね。
参考
https://visitgreenland.com/about-greenland/animals-of-greenland/
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