グリーンランドでクロスカントリースキー

冬のグリーンランドでは雪に覆われているために実は交通の手段が増え、道のないこの地での旅行手段は想像しているよりも多いのです

犬ぞりやスノーモービル、スノーシューズでの散策やもちろんスキーが冬の主な移動手段ですが、多くの町ではクロスカントリーのスキーコースが整備されています。しかしこれは通常より長時間、大抵数日間を要するような移動手段でありますが、冒険心を持って山や谷を訪れる観光客にとっては魅力的に映るものです。

東グリーンランドでのバックカントリー

東グリーンランドのアンマッサリック（Ammassalik）島は夏のハイキングスポットとして有名です。冬はこの地域最大の都市であるタシーラック（Tasiilaq）周辺が深い雪に覆われ、アクセスできる距離にある山谷があり、険しい山々が素晴らしいクロスカントリーコースを作り上げます。

トラベロッジ・グリーンランド（Travellodge Greenland）やアイスランディック・マウンテンガイド（Icelandic Mountain Guides）のようなツアーオペレーターは共同して数日間のツアーを企画しており、スキーヤーをタシーラックからセンミリックアイスフィヨルド（Sermilik Ice Fjord）まで運んでいき、そこからより奥地のチニツキラーク（Tiniteqilaaq）村のバックカントリーへ行きます。ここには狩りを生業とする１００人にも満たない人々しか住んでいません。

ここへ行くまでの移動手段は犬ぞりかスノーモービルで道中は山小屋で寝泊まりすることになります。山小屋のいくつかからは素晴らしい景色が臨めます。
加えて素晴らしい点としては、産業地域の明かりからは遠く離れたところにいるために、オーロラも綺麗に見えるだけでなく、これまでの人生で見てきたどの星空よりも綺麗な星空を見ることができることです。

通常のスキーから氷冠超えまで

イルリサット（Ilulissat）ではPGIグリーンランド社（PGI Greenland）のマウンテンガイドが提供するクロスカントリースキーの旅では初心者から上級スキーヤーまで楽しめ、ユネスコ世界遺産のイルリサットアイスフィヨルドやディスコ湾（Disko Bay）の氷河の眺めも見ることができます。

グリーンランド全土でクロスカントリースキーヤーと出会うことができるでしょう。トレイルは首都ヌーク（Nuuk）でさえも、街なかを通っており、小さなトンネルや橋も整備され、クロスカントリーのためのインフラが整っています。

私たちの多くは毎日スキーをし、多くの小さな町では１２月と１月の長い冬の夜でもスキーができるようにクロスカントリートレイルがライトアップされているほどです。また土曜日の晴れた午後には３才児から北極圏レースの優勝者までもが同じトレイルをスキーで下っている光景も見ることができるでしょう。

より上級者は何年間もかけて旅行を計画し、グリーンランド氷床を渡るために数ヶ月間も準備をしています。この世界で２番めに大きい氷河を渡るのにプルカを使って約１ヵ月を要し、西のカンガルッスァック（Kangerlussuaq）から東グリーンランドのイセルドック（Isortoq）にある小さな町までのルートが一般的です。

これらはかなり特別に準備された旅行でありますが、より多くの冒険的な旅行者がツアーに専用のツアーオペレーターを伴って参加するようになってきています。

空港近くにあるクルスク（Kulusuk）という町と東グリーンランド最大の都市であるタシーラックはクロスカントリーのための玄関口です。
アンマッサリック地方には３つホテルがあり、クルスク島の空港近くのホテル・クルスク（Hotel Kulusuk）、タシーラックにあるホテル・アンマッサリック（Hotel Angmagssalik）とホテル・レッド・ホウス（Hotel Red House）です。これらに加えて小さめのロッジやホステル形式の宿泊施設もあり、これにはタシーラックのトラベロッジ・グリーンランド・ハウス（Travellodge Greenland houses）も含みます。
タシーラックには約２０００人の人々が暮らしており、日常の買い物やサービス、ミュージアムから土産物屋まで揃っています
東部のタシーラックのようにイルリサットは西部の冬の活動のハブとなっており、ここでは犬ぞりやスノーモービル、氷冠ハイキング、スノーシューズでの散策まで色々なことが行なえます。
氷冠を渡るにはグリーンランド自治政府からの特別な許可が必要です。